イトウ シンイチロウ
  伊藤 新一郎   社会福祉学部 福祉計画学科   教授
■ 標題
  20世紀福祉国家における「福祉観」とその存立基盤
■ 概要
  本研究の目的は、20世紀福祉国家における福祉観とその存立基盤について検討・考察することである。福祉国家では「権利としての福祉」が基本的前提であり、「福祉」に関する権利性は主に社会権から説明され、それが福祉国家の歴史的独自性でもある。20世紀において福祉と福祉国家は、それぞれが「目的」であるとともに「手段」であり、相互依存的かつ相互規定的な関係にあった。このように、福祉国家では「福祉=権利としての福祉」とされ、福祉を福祉国家に還元した捉え方として、歴史性と価値志向性を強く内包していることを述べた。しかし「権利としての福祉」の普遍性は自明ではなく、それをポスト福祉国家においても継承するには変容しつつある福祉をめぐる政治的・経済的・社会的諸条件を踏まえた理論的再検討が今後求められることを指摘した。
   単著   北星学園大学社会福祉学部 北星論集   北星学園大学   pp.77-90   2016/03