ダイボウ イクオ
  大坊 郁夫   北星学園大学 大学・短大部共通   学長
■ 標題
  複数観衆状況における共通特性の自己呈示が 個人内適応および対人適応に及ぼす影響
■ 概要
  本研究の目的は,複数観衆問題に直面したとき,どの観衆に対しても呈示することのできる共通特性につ いて自己呈示を行うことが,呈示者の個人内適応と対人適応に与える影響を検討することであった。参加者 76 名を対象に,複数観衆問題の生起と共通特性の自己呈示の有無を操作したスピーチ実験を行い,参加者 の状態自尊感情の変化(個人内適応)を検討した。さらに,5 名の評定者に参加者のスピーチ映像を呈示し, 参加者の印象(対人適応)を評定させた。その結果,複数観衆状況で共通特性の自己呈示を行わなかった参 加者は,実験前と比較し実験後における状態自尊感情が他の条件の参加者よりも低下し,印象評価もネガ ティブであった。一方,複数観衆状況で共通特性の自己呈示を行った参加者と統制条件の参加者の状態自尊 感情の変化量及び印象評価に有意差は見られなかった。最後に,複数観衆問題の解決法として共通特性の自 己呈示がいかなる有効性をもつのかについて議論した。
   共著   実験社会心理学研究   日本グループ・ダイナミックス学会   58巻2号   pp.1-9   2018/09