ハセガワ ノリコ
  長谷川 典子   文学部 英文学科   教授
■ 標題
  文化構築主義をめぐる一考察: 異文化コミュニケーション研究の視点から
■ 概要
  当小論では、「文化本質主義」という概念を取り上げ、様々な角度から(dialecticに)検証し、異文化コミュニケーション研究者が研究や教育に際し、この概念を如何に捉え、取り扱うべきかについて私見を述べたものである。また、E.T.ホールやG. ホフステッドらによる研究が文化本質主義的であるとする批判の妥当性を検証し、彼らの研究が構築主義的枠組みを共有していると考えることが可能であることを明らかにした。さらに、文化本質主義批判は「文化本質主義」という概念がそもそも構築主義的研究者たちによって生み出された架空の対立概念であることに端を発しており、その批判の拡大を招いているのが、「文化本質主義」が偏見を生起させるとした認識であることを指摘した。結論として、文化とコミュニケーションを巡る研究結果については、その研究法のいかんにかかわらず、正当な評価を与えるべきであると主張した。
   単著   北星論集   北星学園大学文学部   第54巻2号   pp.1-10   2017/03