タジツ キヨシ
  田実 潔   社会福祉学部 共通部門   教授
■ 標題
  学生による授業評価に基づいた授業改善への探索的研究(Ⅲ)-過去3度のアンケートの縦断分析から(2003~2007)-
■ 概要
  我々は大学授業評価の全般的な有効性について検証した。本研究では2007年度のデータを新たに加えて、学生による授業評価が大学教員の授業の改善にどの程度寄与しているかを再分析することとした。特に、2003年度の下位Low群(全体の下位25%)と上位High群(全体の上位25%)が2005年度、2007年度にどのような授業評価を得ているか分析した。それぞれの群について、質問項目毎に分散分析(1×3要因)を行い、比較検討した。その結果、下位Low群ではほとんどの質問項目において2007年度で有意に評定平均値が上がっていた。それに対し上位High群はいくつかの質問項目で2007年度の平均評定値は有意に低くなっていた。しかし、Q11「総合的に判断して、この授業は満足できるものでしたか」の得点には変化が見られなかった。このことから、学生からの評価が低かった教員は授業改善に取り組んだ結果と解釈でき、授業評価が一定の効果があることが示された。また、上位High群については天井効果の影響も考えられ、さらなる分析と検討が必要であることが示された。これらの結果と先行研究から、本学における学生授業評価は、学生の授業参加態度因子や学生と教員の相互関係因子を加えた質問項目の検討が必要であると思われる。
   共著   北星学園大学経済学部北星論集   北星学園大学   第49巻2号   pp.1-16   2010/03