タジツ キヨシ
  田実 潔   社会福祉学部 共通部門   教授
■ 標題
  パニックをおこす知的障害児・者に対する支援モデルの開発と検討
-Panic Reflection Model(PRM)の適用とPRMエディターのリリース-
■ 概要
  発達障害、特にアスペルガー症候群のある人のパニック行動に対する有効な指導方法の一つに、応用行動分析を利用した振り返り学習が挙げられている。自分の起こしたパニック行動を客観的に振り返り、場面ごとに自分が選択した以外の行動を選択肢として考え設定することで、パニック行動に至らない行動選択を示す方法である。この振り返り学習は有効性が示されているものの、実際の支援においてはパニック行動を起こした当事者と支援者がほぼ1対1で時間をかけて行う必要がある上に、行動選択を示す際など支援者の力量に左右される傾向があること、さらには汎用性という点では他者への適用が困難であること等の問題点を含んでいる。我々はこれらの問題点を克服すべく、PC上でこの振り返り学習ができる学習支援モデル(PRM))を開発しリリースしたが、課題もいくつか指摘されていた。これらの課題と発達障害児への支援事例を踏まえ、本研究では新たにパニック行動を起こす知的障害のある人を対照に、パニックへの対応行動を学習する支援モデルを作成するためにリリースしたPRMエディターの有効性について検討することとした。その結果、文字での判別が困難な知的障害児・者の場合、写真や絵などの視覚情報で選択させることが有効なことから、これを可能にする新規機能を盛り込んだPRMエディターのバージョンアップが必要であることが示された。
   共著   発達障害支援システム学研究   日本発達障害支援システム学会   第12巻、第1号   pp.19-26   2013/07