ミヤザキ ヤスシ
  宮崎 靖士   社会福祉学部 共通部門   教授
■ 標題
  引用の織物としての『津軽』-「津軽の雪」と「津軽凶作年表」の典拠問題を中心に-
■ 概要
  「津軽の雪」と「津軽凶作年表」が、典拠での表題や記事の内容に操作、改変を施され、「ゆき」や「きょう」という標準語の脚韻的な律へと構成されつつ、作中に引用された記事である旨を論じた。その過程で、①前者が、津軽弁における雪の名称を顧みず、積雪研究者間の分類名称を転用したものであることと、②後者が、典拠における凶作以外の記録の捨象と、他の天災の記事の凶作への読み替えに由来することを論証した。そこからは、『津軽』における故郷の表象に、風土に根ざす生活感情の取り込みが回避されていることまでが窺われた。
   単著   弘前大学国語国文学   弘前大学国語国文学会   第19号   pp.61-77   1997/03