マジマ ヨシマサ
  眞嶋 良全   社会福祉学部 福祉心理学科   准教授
■ 標題
  疑似科学信奉に個人の経験と思考傾向が与える影響の検討
■ 概要
  本研究は,これまで主として超常現象に対する信奉を題材としてきた疑似科学問題について,その対象領域を健康に関連した疑似科学に広げるとともに,合理的,分析的,熟慮的なタイプ2的思考過程を反映した認知傾向,日常的な情報探索行動,教育,およびその結果としての科学リテラシーの程度が,疑似科学への信奉に与える影響を検討した。165名の参加者は,4つの思考傾向,科学リテラシー,16個の疑似科学への信奉,教育経験,および日常的なメディアへの接触頻度を測定する質問紙による調査に回答した。その結果,代替医療や科学的根拠を欠くダイエットに代表される第二種の疑似科学や,環境問題など科学との間の線引きについて特に論争の的となることが多い第三種の疑似科学の方が,先行研究で検討されてきた超常現象に代表される第一種の疑似科学に比べて広く信じられていることが示された。また,特にタイプ2過程との関連性が強い批判的思考傾向は,信念に対して直接影響を与えるよりは,情報探索行動や,科学リテラシーの違いを介して,間接的な影響を与える傾向があることが示された。
   単著   北海道心理学研究   第34号   pp.1-19   2012/03