ナガヤ ユキヨ
  長屋 幸世   経済学部 経済法学科   教授
■ 標題
  普通預金債権に対する差押命令申立における差押債権の特定 : 最決平成24年7月24日判時2170号30頁
■ 概要
  本稿は、債権者が、債務者の第三債務者(銀行)に対する特定の普通預金口座に係る普通預金債権の差押を申し立てた事案において、差し押さえるべき債権として普通預金債権のうち差押命令送達時点で現に存在する部分だけでなく、差押命令送達時後、送達の日から起算して一年を経過するまでに当該預金債権に係る預金口座に入金された金員について発生する預金債権をも表示し、差押えの順序を「当該入金時期の早いものから差押債権目録記載の金額に満つるまで」としていたため、差押債権の特定がなされているかが問題となった事例に対する評釈である。最決平成24年7月24日が、本件申立ては将来預金の差押えを求めるもので、差押債権の時的限界をめぐり第三債務者に過大な負担を課すことになるため差押債権の特定を欠き不適法であると判示したことに対し、第三債務者に対する負担だけではなく、将来預金という将来債権の性質から債権の特定に欠ける可能性があることを指摘した。
   単著   北星論集   pp.139-147   2013/09