ナガヤ ユキヨ
  長屋 幸世   経済学部 経済法学科   教授
■ 標題
  医療水準判断における周知の事実の除外と専門家の必要性―アメリカにおける周知の事実除外規則を参考に―
■ 概要
  医療において一般普遍化された実践としての水準である医療水準は、医療過誤訴訟の場面で医師の説明義務違反を問うための概念として機能し、判例においては、現に臨床現場で平均的医師により実施される医療慣行とは異なるとされる。本稿では、この医療水準をめぐり、その形成過程において当時の医療慣行の吟味が必要となることから、その妥当性の検討にあたり専門家の知見を要することを指摘した上で、アメリカにおける専門家証人の議論を参考にしながら、医療水準の形成に寄与する医療慣行の評価に対する専門的知見活用の可能性を検討すると共に、従来の訴訟ではその例がほとんど見られなかった、医療水準(あるいはその評価)に対する鑑定活用の可能性を指摘した。
   単著   北星論集   第51巻2号   pp.27   2012/03