イワモト イチロウ
  岩本 一郎   経済学部 経済法学科   教授
■ 標題
  立憲主義と憲法の正当性
■ 概要
  憲法は、法律・命令などの日常的な政治的決定を憲法との適合性を条件に正当化する権威として働く。このような立憲的正当化の成否は、憲法を尊重する態度が国民の間で広く共有されているかどうかにかかっている〔2〕。このことを議論の前提に据えて、本稿では、そもそも国民が憲法を尊重すべき道徳的な根拠はあるのかを理論的に検討した。しかし結論的に言えば、立憲的正当化を支持する従来の議論は、それぞれ重大な限界を抱えている〔3〕。一方で、合意や民主主義からの議論は、「実体からの撤退」を徹底することはできない。他方で、正義からの議論は、3つのレベルの理にかなった多元性の事実によって自己矛盾に陥る。
   単著   憲法の基底と憲法論・高見勝利先生古稀記念   信山社   pp.195-215   2015/05