ナカタ トモオ
  中田 知生   社会福祉学部 福祉計画学科   准教授
■ 標題
  社会的ネットワーク、社会的サポートと高齢者の健康状態に関する研究−高齢者の主観的健康感と慢性疾患の指標を用いて−
■ 概要
  本研究では、高齢者の健康状態と社会的ネットワーク、社会的サポートとの関連性を明らかにすることを目的とした。分析においては、上述の課題を明らかにするために、親族ネットワーク、親族からのサポートと非親族ネットワーク、非親族からのサポートがそれぞれ高齢者の健康状態に対して負の関連性があるかどうかを検討したが、対象者の性別にサンプルを分けて分析を進めた。使用したデータは、2005年3月に実施した個票データである。調査対象者は、65歳以上 80歳未満の男女1、350人であり、訪問面接調査法によって行い、有効なケースは1、053票(回収率78%)であり、これらが本分析の対象となった。高齢者の健康状態に関してロジスティックス回帰分析の結果、非親族ネットワークは、男女高齢者の主観的健康感と慢性疾患に対して有意な関連性があるが、親 族ネットワークは男女高齢者の主観的健康感と男性高齢者の慢性疾患に対して有効な関連があった。その一方で、親族ネットワークからの情緒的サポートの受領 は、男性高齢者のみ主観的健康感と慢性疾患に対して負の関連性があり、親族ネットワークからの手段的サポートの受領は、男性高齢者のみ主観的健康感と慢性 疾患に対して正相関することが明らかにされた。本研究結果は、高齢者の健康維持のための介護予防対策を作成する際に、有効に活用されると考えられる。
   共著   東京福祉大学・大学院紀要   東京福祉大学・大学院   5(2): 73-82   pp.73-82   2015/03