ナカタ トモオ
  中田 知生   社会福祉学部 福祉計画学科   准教授
■ 標題
  高齢者ネットワーク規模の変化の男女差:離散時間ロジットモデルを用いて
■ 概要
  本論の目的は、高齢期における配偶者の喪失と社会関係の縮小の関係に関するジェンダー差を検証することである。先行研究では、女性は、親族や友人にサポートをお願いする傾向があるが、男性は、配偶者からのサポートに大きく依存していることを示している。もしその説明が正しければ、男性のネットワークは配偶者の喪失とともに、縮小することになる。
本研究では、老研-ミシガン大学全国高齢者パネル調査のウェーブⅠ(1987)からウエーブⅥ(2002)までを用いた。従属変数は、加盟組織数と友人数で測定したソーシャル・ネットワークは縮小するか否か、である。婚姻上の地位のダミー変数、教育年数、従業上の地位、健康の自己評価、主観的な経済的満足度、孤立感を独立変数として用いた。
 結果は、以下のとおりである。1)配偶者の喪失は、男性のネットワークの規模に対して統計的に有意な効果をもたらさなかった。2)従業上の地位と健康は、統計的に有意な効果を持っていた。これらの結果は、男性のネットワークは、配偶者の喪失時にも縮小しないが、なぜそうなるかは今後の課題である。
   単著   北星論集   北星学園大学社会福祉学部   第53号   pp.55-61   2016/03