ウルリケ・ネンシュティール
  ウルリケ・ネンシュティール   社会福祉学部 福祉計画学科   教授
■ 標題
  Widerstandslos in Japan?
-Sozialwissenschaftliche Theorien und ihr Beitrag zur Erklärung des Scheiterns von
Bürgerbewegungen-
〔邦題:日本では無反抗か?-住民運動の挫折とその説明の社会科学諸理論-〕
■ 概要
  基本的に二つのテーマがある。第一に、なぜ、日本において、ある時にあるところで人々が、産業・開発・交通機関などによって被害を受けることに対して反対するのに、他の時及び他の場所では、同じ被害に対して反対しないのだうろうか。第二は、方法論的な問題である。つまり、上述した現象を調べるために著者は、多様な社会調査法を用いた。数多くの個別面接調査、記票調査、参与観察などがその中心であった。だが、例えば、個別面接調査の場合、質問の順番や形を相手に合わせると、色々な人々の答えを比較することが制限されるという問題が生じる。そして、(特に日本で外国人である)著者自身が相手に与える影響は、分析の時点で充分に考慮しなければいけない。それに対して、記票調査の場合、質問は全く同一であるため上述した問題は生じないけれども、質問の作り方や表現によって回答が決まってしまうことが多い。そして、思考の仕方は、言葉や文化と深い関わりを持っているので、聞き方・質問の順番などは、当然文化や社会的な属性によって異なる。従って、日本のある社会現象を調べて、データを分析する場合には、欧米の理論や方法を使用すれば、理論的妥当性は大きく制限されるのか、また、質問やその言葉使いさえ調査対象に合わせれば、欧米の理論や方法の使用によって問題は生じないのか、を調べるのが本書の第二のテーマとなっている。
〔423p〕
   単著   iudicium   1998/03