ミヤザキ ヤスシ
  宮崎 靖士   社会福祉学部 共通部門   教授
■ 標題
  太宰治『思ひ出』の方言記述をめぐって-小説における方言《翻訳》-<再録>
■ 概要
  この作品の語りが、①〈方言〉などの話し言葉を言文一致体に置換し取り込むという、近代小説の話者が担う機能を告発的に表象していることと、②その一方で、話者の文体の均質性と純粋性をその外から保証する要素として、〈方言〉を表象し、差別化していることを明らかにした。特に②に関しては、物語内容の面でも、「私」の幼少期の記憶について類似の操作が反復されており、そこからは、この作品の語りによって、〈方言〉にまつわる過去を自身の文学の外部へと掃き出し、作家としての自己を立ち上げようとする太宰の試みまでが理解できた。
(掲載部分)p507-p515
   単著   日本語学論説資料   論説資料保存会   39号第1分冊   pp.507-515   2004/12