ミヤザキ ヤスシ
  宮崎 靖士   社会福祉学部 共通部門   教授
■ 標題
  柳田国男初期三部作における「編著」としての構成をめぐって―『後狩詞記』から『遠野物語』『石神問答』へ―
■ 概要
  本論では、『後狩詞記』『遠野物語』『石神問答』に共通する構成面の特色を対象として、読み手におけるテキストの新たな解釈や意味づけを促すという表現機構を明らかにした。これは、明治後期に転換期を迎えた「海外移民」をめぐる動向を背景として、「現在」の「日本」で認められる「異質」な事象の紹介と表象を同時代的なテーマと関わるものとして「内地」の社会に提示するという、柳田における表象のスタンスが確立されていくプロセスとして意味づけられる。と同時に、それが言文一致体とそれに基づく表象の機構を回避することでなされたという点から、柳田における言文一致体に対する批評意識の存在を見出すことができた。
   単著   論潮   論潮の会   第5号   pp.1,24   2012/06